かがみの狐城 感想
最後の章(3月)から読み進めるのが止まらなかった。
読後感、ヤバイ。良い。
はじめは中学生の女の子の感性や心情を丁寧に表現した、少し不思議な物語だと思いながら読み進めていたら、その“少し不思議”が最後にガチガチっと完成されていくパズルのような話の組み上げ方が最高だった。
実は壮大なファンタジーエンタメ小説だったみたいな感じ。
最後の方になっての後出しな部分が多いのは気になるけど、それまでの不思議な世界観の中にある違和感が伏線になっていて、きちんと繋がるのあはすごいと思う。それぞれのおかしな部分が繋がって、伏線を回収してくれているので、読み終わった後のスッキリ感は半端ない。
ネタばらしの後にもう一回読みたい作品。
こんなストーリーの組み立てが出来る作者の他の作品も読みたくなった。
個人的なことだけど、時間とお金の使い道に少し余裕が出来そうなので、片っ端から読んでいきたいと思えるほど、ファンになった。